自宅。

おはようございます。

 

今日は休みなので朝活からスタートです。

休みの日はゆっくり過ごせるので、それだけで嬉しくなります笑。

ワクワクしますね笑。

 

 

それでは今日のテーマは「自宅」について書いてみたいと思います。

 

先日特養に入所された利用者がいます。

 

その利用者は元々ショートステイを利用されていました。

 

ショートステイでも帰宅願望が強く、利用中はよく泣いていました。

 

「なんで私はここにいるの?」

 

認知症があり、歩行も不安定です。

 

朝起き上がりセンサーが鳴り、この利用者の居室に行くと泣いています。

 

「お父さんのところに行きたい」

 

時間を掛けて傾聴し、受容と共感を繰り返し、起床します。

 

ちなみに旦那さんは自宅に居ます。

 

要介護度が高く、自宅でみることが難しくなり特養に入所されました。

 

ケアマネから利用者本人にもしっかりと説明されて入所されていると思いますが、本人は納得していません。

 

朝食が終わると、帰宅願望にスイッチが入ります。

 

「私の家は近いので、お父さんに迎えに来てもらって少しだけ帰ってきます」

 

笑顔の素敵なやさしい利用者なのですが、帰宅願望は強いです。

 

帰宅願望は介護していると誰もがぶつかる壁だと思います。

 

利用者にとって施設は自分の家ではないと思っているので、自分の家に帰りたいのは当たり前のことです。

 

誰だって自分の家に帰りたいです。

 

そこに大切な家族が居るなら、尚更です。

 

なぜ帰れないのか、なぜここに居なければならないのか、なぜ周りの人たちは私を帰らせてくれないのか。

 

利用者から見れば、帰れないことが不思議なことです。

 

帰宅願望は先程も書いた通り、人それぞれに帰りたい理由が違います。

 

そこを理解した上での傾聴受容共感が大事です。

 

傾聴受容共感で落ち着かれる方は良いのですが、帰宅願望が強いと傾聴どころではなく、動き出します。

 

それが徘徊に繋がったり、歩行が困難だったり立ち上がりのリスクがあると、転倒や椅子からの滑落などの事故に繋がります。

 

いろいろなサイトや本に帰宅願望について書かれていますが、やはりその内容は答えではなく、あくまでも参考例です。

 

介護の答えは人それぞれに違います。

 

好きなことをしてもらうことで落ち着いたり、レクリエーションすることで不安を解消したり、その利用者がどこで帰宅願望を解消できるかは、人それぞれです。


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そんなこと言っても、ではどうすれば帰宅願望に対応できるのか。

 

自分は介護士が家族になるしかない。要するに信頼関係を築くのが一番だと思います。

 

はじめのうちはやはり信頼関係もなく、いきなり訳の分からない施設に連れてこられて、知らない人達が居る環境の中で過ごしている訳です。

 

自分たちの立ち場に置き換えるならば、いきなり海外などの知らない土地に一人でお金もなく着の身着のままで放り出されるようなものです。

 

言葉も通じないので、相手には自分の言ってることが理解してもらえません。

 

でもここに居るように現地の人達から言われるのです。

 

それは泣きたくなりますよね笑。

 

お父さんに会いたくなりますよね笑。

 

家族に会いたいですよね。

 

自宅で安心して過ごしたいですよね。

 

帰宅願望は当たり前のことなんです。

 

もし信頼できる誰ががそばにいてくれるだけでも、嬉しくないですか?

 

帰宅願望は目的が人それぞれなので、その理由は違うかもしれませんが、信頼できる人がそばにいてくれたら、信じてみようかと思いますよね。

 

そこからがスタートだと思います。

 

レクリエーションしても好きなことをして落ちついても、結局は自宅が一番です。

 

もっと深いことを言えば、信頼関係ができたとしても帰宅願望は消えないでしょう。

 

だって目的は自宅に帰ることなので笑。

 

もし可能であれば、一時帰宅したり、本人の納得できるような形で少しずつ施設に馴染んでいくほうが理想だと思います。

 

でも家庭の事情などありますので、その辺りも含めたケアプランが必要です。


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ここはケアマネさんの腕の見せ所ですね笑。

 

利用者はなぜ帰宅願望があるのか。

 

認知症の症状というだけで片付けていないか。

 

しっかりとアセスメントしていくことが大事です。

 

ケアプランを常に見直していくことが、ぶれないでその利用者に寄り添った介護を統一できて、利用者も安心できると思います。

 

それもまた信頼関係に繋がります。

 

介護する側がみんなバラバラなことをしたら、利用者は更に混乱します。

 

これは帰宅願望に限ったことではないのですが、ケアプランでのケアの統一は大事です。

 

介護士はケアプランを実行していくために、利用者との信頼関係を築いていく。

 

まさに他職種連携ですね。

 

時には家族にもお願いして電話してもらったり、面会ができれば面会に来てもらったり、それも難しければ手紙でも良いかもしれません。

 

利用者にはみんなで力を合わせたチームで対応することが大事です。

 

そして少しずつ帰宅願望が解消されることが望ましいと思います。


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介護は長い目で見ることが一番の近道です。

 

急がば回れ

 

介護する側を守るためにも必要な言葉です。

 

焦りは事故に繋がります。

 

帰宅願望は当たり前のことです。

 

利用者の立場になって自分に置き換えてまずは傾聴受容共感して、自分だったらどうしたいかを考えてみましょう。

 

なんでも傾聴受容共感から始まりますよ笑。

 

いきなり否定してませんか?

 

決して「帰れない」なんて言ってはダメですよ笑。

 

一緒に帰れる方法を考えてみる。

 

その答えは「帰れない」のかもしれませんが、利用者の目的を一緒に考えてみる。

 

傾聴受容共感。

 

それが信頼関係に繋がります。

 

そして、介護はひとりではできません。

 

みんなで一緒にやっていきましょう!

 

迷ったら相談しましょう。

 

きっと利用者は安心できる環境を望んでいると思いますよ。

 

利用者だけじゃないです。

 

誰もが安心できる環境が必要です。

 

自宅っていいですね笑。


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今日もご覧いただきありがとうございました。

また会いましょう。

継続は力なりと自分に言い聞かせる笑。