スピーチロック。

こんにちは。

 

今日は2連休も終わり、夜勤から始まります。

やりたいことも少しずつチャレンジできているので、このまま背伸びせずやっていきたいと思います。

3歩進んで2歩下がる。

迷ったら立ち止まって振り返る。

 

これでいいんです笑。

 

今日のテーマは「スピーチロック」について書いていきたいと思います。

 

スピーチロックとは、「言葉による拘束」のことです。

 

拘束には、大きく分けて3つの拘束があります。

・スピーチロック(言葉の拘束)

・フィジカルロック(身体的拘束)

・ドラッグロック(薬物拘束)

 

身体的拘束と薬物拘束は、物や薬を使って行動を抑制する明らかな拘束になりますが、言葉の拘束はちょっとしたことでの拘束なのでわかりにくいという問題があります。

 

例えば、「ちょっと待って!」

 

介護では使ってはいけない言葉にエントリーされています笑。

 

「ちょっと待って!」は、スピーチロックにあたります。

 

要するに「拘束」していることになります。

 

拘束しているということは、相手の行動を抑止していることになります。

 

それでは「拘束」を調べてみます。

 

デジタル大辞泉 より

こう‐そく【拘束】


[名](スル)《「拘」はとらえる、「束」はしばる意》
1 思想・行動などの自由を制限すること。「時間に拘束される」
2 犯人や被告などの行動・自由を制限すること。「身柄を拘束する」

 

ですね。読んで字の如く。

 

(身体的拘束や薬物拘束など虐待も含めていずれ書くことができればと思っています)

(今回はスピーチロックで行きますね)

 

「ちょっと待って!」と言われたら誰でもまずは止まりますよね。

 

「どうしたの?」「何かしたかな?」「私はどうしたらいいの?」

 

相手はきっと疑問に思うはずです。

 

さらに例を挙げると、

 

歩行が困難な認知症の利用者がいます。

 

杖を持たずにリビングから立ち上がり、トイレに行こうとしています。

 

この時職員はこう言いました。

 

「〇〇さん!ちょっと待って!」

 

利用者は杖のことなんて忘れています。

(杖がなくても歩けると思っています)

 

「なぜ?」「私、何かしたの?」

 

この職員の「ちょっと待って!」が利用者の行動を制限(抑止)したのです。

 

でも普通に考えてください。

「ちょっと待って!」なんて普段から使う言葉ですよね。

 

杖を持たないで歩くのは危ないと思ったから、ちょっと待ってて欲しかっただけなのに…。

 

職員に悪気はありません。

 

でも、スピーチロックです。

 

では、なぜ「ちょっと待って!」が悪いのか。

ちなみに「ちょっと待ってください!」でも敬語ですがダメですよ笑。

 

実は、「ちょっと待って!」だけではダメなのです。

 

簡単に言うと「ちょっと待って!」だけではスピーチロックですが、その理由を相手に伝えればスピーチロックにはならないのです。

 

例えからすると

(利用者が立ち上がった時)

職員 「〇〇さん、どうしましたか?」 ← まずは「傾聴」の姿勢。いつでも大事です!

利用者「トイレに行きたいんです」

職員 「では私も一緒に行きますから席に座ってお待ちいただけますか?」

 

ちなみにすぐに行けない場合には、どれくらいの時間待ってもらうのかを伝えたり、何か重なっているケアなどが終わってから行くことを伝えます。

(この場合はトイレなのでなるべく優先するとは思いますが、状況判断も必要になります)

 

そして職員が利用者のところへ行き、杖を持っていただきトイレに行きます。

 

これだとスピーチロックにはなりません。

 

何となく伝わりましたか?

 

何でもそうですが、命令口調ではダメです。

 

ここは当たり前ですね。

 

必ず介護では命令はしません。お願いしたり確認したりします。傾聴受容共感です。

 

そして理由がないと「ちょっと待って!」だけでは命令になります。

 

敬語が良い悪いとかの問題は、それぞれ考え方があると思いますが、私は信頼関係があればある程度は敬語ではなくても良いと思います。

 

では、敬語ではないバージョンで書くと。

 

「〇〇さん、私と一緒にトイレに行くからちょっと待ってね」

 

これだと利用者は職員と一緒にトイレに行くことがわかったのでスピーチロックにはならないです。

 

その後は、歩行状態が良好であれば一緒にトイレに行かなくても良いですが、杖が必要な理由を伝えて持っていってもらえるだけでも良いと思います。(それは第二段階で考えること)

 

ここで言いたいのは、敬語だからスピーチロックにならないということではなく、職員の都合だけで理由も言わないで命令するからスピーチロックにつながるということです。

 

そもそも何で「ちょっと待って!」が職員の口から出るのか?

 

これも毎回のように書いていますが、やはり余裕がない介護は拘束につながります。

 

普段から余裕があれば「ちょっと待って!」と言う言葉すら出てこないはずなのです。

 

職員が足りなくて複数の対応が重なったり、忙しくてすぐには行けなかったり、余裕がないのがスピーチロックにつながります。

 

しかも余裕がないと強い口調に聞こえるんですよね笑。

 

顔が怖かったりして笑。

 

目は口ほどにものを言うなんて言葉もありますが、いくらスピーチロックしないように言葉を直しても、目が怖かったらロックしますよね笑。

 

介護は理屈ではわかっているけどその背景や環境もしっかり理解しないと本当の問題が見えてきません。

 

スピーチロックはもちろんダメです。

拘束なので。

 

でも、何でスピーチロックになったのかを分析しないと本当の意味では拘束は直らないと思います。

 

うわべだけを見て判断する上司。

 

もっと中身を見てほしいと思う今日この頃でした笑。

 

それではご飯食べて夜勤の準備します!

 

楽しんできます笑!

 

今日もご覧いただきありがとうございました。

また会いましょう。

継続は力なりと自分に言い聞かせる笑。