ギリギリ。

こんにちは。

 

今日は休みなので朝からやること順調に進んでいます。

好きなもの食べて、好きな物飲んで、気持ち上げていきましょう笑!

今日は休みですから笑。

 

 

さて今日のテーマは「ギリギリ」について書いてみたいと思います。

 

今回は結論から書きます。

 

介護では「ギリギリはアウト」です。

 

一般的には「ギリギリセーフ!」なんて言葉を聞きます。

 

「間に合ってよかったぁ」とか「危なかったなぁ」とか、要するに「良い」イメージにつながると思います。

 

でも介護ではギリギリの状況はいずれアウトになる可能性があります。

 

「ギリギリはアウト」という言葉は先輩が教えてくれました。

 

自分が介護を始めて1年が過ぎた頃のことです。

 

この利用者は、嚥下に問題があり、普段は経鼻経管栄養で食事をしているのですが、家族の意向でお昼だけは経口摂取しています。

 

お昼の時間は、リビングで経口摂取のために決められたポジショニングで食事を介助します。

 

食事の形態はペースト食です。

 

飲み物に近い感じの食事になります。

 

食事介助すると、飲み込むのが辛いので一生懸命飲み込んでいる様子がわかります。

 

これを基本繰り返して食事します。

 

そして最後に家族が持ってきてくれたプリンをクラッシュして提供します。

 

この利用者は寝たきりで発語はできません。

 

この食事が正しいかはわかりませんが、家族の意向なのできっと本人も望んでいることと思います。

 

でも自分はいつも疑問に思っていました。

 

「これでいいのかな?」

 

多分職員全員思っていたと思います。

 

「嚥下悪いから飲み込むの大変だよね」

 

確かに家族の意向もわかります。

 

昔から食べるのが大好きな利用者で、プリンも大好物だったそうです。

 

「お昼だけでもなんとか口から食べさせてほしい」

 

その気持ちも十分にわかります。

 

でも飲み込むのは多分本人辛いと思います。

 

様子を見ている限り、スムーズには食べていません。

 

そして先輩職員がミーティングでこんなことを言いました。

 

「この利用者を見てどう思いますか。

 

 味は感じているかもしれませんが、飲み込むのは辛そうです。

 

 このまま誤嚥性肺炎にでもなったら命の危険もあります。

 

 やり方を変えるなどして、せめて経口摂取は考えた方が良いのでは?」

 

これを聞いてある職員は言いました。

 

「でも家族の意向でお昼の食事だけでもということなので、やるしかないのでは?

 

 家族も本人は昔から食べるのが大好きだと言ってますので。

 

 利用者も今のところ、なんとか飲み込んでますよ」

 

すると先輩職員は普段はおとなしい方なのですが、少し興奮した感じで言いました。

 

「ギリギリはセーフじゃなくてアウトだよ!」

 

自分はこの言葉に目が覚めました。(寝てたわけではないですよ笑)

 

確かに、今はなんとか飲み込んでいます。事故にもなってません。

 

でも、日々利用者の状態は変化しています。

 

この利用者に関しては良くなる見込みはほとんど無いと思います。

 

家族の意向もわかりますが、やはり本人のことを一番に考えることが大事だと感じました。

 

本人が話をできないので、家族の言葉は大事です。

 

でも今回は違います。

 

利用者本人が態度で示しているからです。

 

もし利用者に話ができるなら聞いてみたいです。

 

飲み込むのは辛いけど食べるの大好きだから無理してでも食べるというかもしれません。

 

それは利用者本人にしか正解はわかりません。

 

この利用者は嚥下検査で飲み込みが悪いことがわかっています。経鼻経管栄養で食事をしているくらいです。

 

結果的にこの時点では、もう少し状態を観察して判断することになったと思います。

 

でも数ヶ月後にはリスクを考慮して経口摂取は無くなりました。(家族も納得していたと思います)

 

自分はこの言葉のおかげでギリギリの介護はやらないようになりました。

 

まだ大丈夫。

 

もう少し行ける。

 

あとちょっと。

 

介護をしているとこのような場面はいろんなところで出てきます。

 

食事、入浴、排泄、移乗、口腔、更衣など場面は様々ですが、ギリギリなところは出てきます。

 

「ギリギリセーフで助かった」

 

なんて時も正直あります。想定してなかったこともあるからです。

 

でも、それは一歩間違っていたらアウトなんです。

 

そしてそれが命に関わることになるかもしれません。

 

高齢者はそのギリギリで命に関わることがたくさんあります。

 

普段からギリギリにならないように余裕のある介護をしていきたいと思いました。

 

余談ですが、自分はこの言葉を聞くまでギリギリは問題ないと思っていました。

 

ギリギリはまだアウトになってないからです。

 

例えばギリギリまで寝ていたり、ギリギリまで言わなかったり、ギリギリに出勤したり。

 

ギリギリ間に合えばセーフだと思っていました。

 

でも実際はギリギリで生活していると、他のことまで影響が出ます。

 

物事をギリギリで考えるようになり、うまくいかないこともありました。

 

そしてギリギリがクセになると何事も嫌になってきます。

 

ちょっとしたことでギリギリがアウトになることもあるからです。

 

ギリギリで攻めているので、ちょっとしたイレギュラーなことで崩れます。

 

もちろんギリギリのスリルが楽しいなんて人もいるかもしれませんが笑。

 

でも自分はギリギリアウトの考え方をしてから、いろんなことの判断が楽にできるようになりました。

 

それはギリギリにならないように考えるようになったからです。

 

それからは先手必勝というか、先々のことを考えるようになりました。

 

すると、いろんなことが見えてきたり、頭の中で組み立てやすくなったり、何よりも焦ることが減りました。

 

うまく説明できないのですが、とにかく人生変わりました。

 

そしてスケジュール管理するのも楽しくなりました。

 

この考え方は誰にでも当てはまるとは思いませんが、自分はギリギリから脱却することで良い効果が生まれました。

 

ギリギリまで我慢することも大事かもしれませんが、ギリギリにならないように考えることも大事だと思います。

 

「ギリギリはセーフじゃなくてアウトだよ」

 

忘れられない言葉になりました。

 

先輩、ありがとうございました。

 

人生何がきっかけで変わるかわかりませんね笑。

 

今日もご覧いただきありがとうございました。

また会いましょう。

継続は力なりと自分に言い聞かせる笑。