こんにちは。
休みの日は気持ちを切り替えてリフレッシュします。
チャレンジは楽しいですね笑。
今の自分には時間が必要です。
優先順位を考えて行動していきましょう!
さて今日のテーマは「事故」について書いてみたいと思います。
<入院>
先日、骨折事故がありました。
歩いてトイレに行こうとしたところ、転んでしまい腰の骨を骨折してしまいました。
骨折事故が起きる前、この利用者は1ヶ月ほど体調不良で入院していました。
普段は自力歩行でトイレに行けるのですが、退院して戻ってきてからは歩行状態が悪く腰が痛いとのことで車椅子を使用し、職員が移乗介助してトイレに行っていました。
軽い認知症はありますが、一人で無理な行動をするような方ではありませんでした。
この骨折事故はそんな矢先に起こりました。
<事故対策会議>
施設では骨折事故が起こると、事故対策会議が開催されます。
事故の再発防止の為、ケアマネや看護師や機能訓練などのあらゆる他職種職員や施設長など、施設全体で考えていきます。
なぜこの利用者は骨折したのか、あらゆることが話し合われます。
詳しいことは書けないのですが、簡単にいうとこのような結果でした。
「職員が利用者から離れたことで、利用者が自分でトイレに歩いて行こうとして転んでしまい骨折した」
ということになりました。
骨折してしまったことは事実であり、利用者もトイレに歩いて行こうとしたことは本人へのヒアリングでもわかりました。
ここで疑問だったのが、「職員が利用者から離れたことで起きた」ということです。
確かに職員がこの利用者のそばにずっといたらトイレに行きたいことを察したり、歩き出した時に車椅子を使い対応したでしょう。
なぜ職員はこの利用者から離れたのか。
実はこの事故の裏側にはこんなことがありました。
<優先順位>
それは「優先順位の高い利用者のセンサーが反応したから」です。
確かに職員が他利用者のセンサー反応を無視して、この利用者のそばにいたら起きなかったことでしょう。
しかし、他の優先すべく利用者に駆けつけなければ、他利用者が骨折していたかもしれませんし、命の危険があったかもしれません。
確かにこの利用者の安全を確保した上で、他利用者の対応に行くべきだったかもしれません。
でも安全確保している間にも他利用者は動き出します。
介護や医療現場で働いた経験のある方ならなんとなく分かっていただけると思います。
もちろん、この骨折した利用者は退院してきたばかりで認知症も軽度にあり、リスクがないとは言いません。
でも優先順位はあると思います。
今回は優先順位を考え、行動した結果の骨折です。
<説明>
施設側は骨折した利用者の家族に状況を説明します。
・優先順位を考慮し、他利用者を優先した
・自分で歩いてトイレに行き、途中で転んで骨折した
これが事実であり、職員は危険やリスクを全体で考慮した結果だと思います。
他の職員を呼ぶということもこの利用者の安全確保になると思いますが、これもまたすぐに職員が来てくれるとも限らないですし、可能性やタラレバを話していたらキリがありません。
<誰のせい?>
なので自分は職員が悪いとは思えません。
職員がこの利用者から離れたことがきっかけのように結果が出ていますが、自分は違うと思います。
これは考え方次第ですが、利用者が自分でトイレに行けると判断し、歩いたことがきっかけで骨折に繋がったと考えることもできます。
・なぜトイレに歩いて行こうとする行動をとったのか?
・なぜ歩くことが数歩でもできたのか?
・ベッドサイドにポータブルトイレがあったら違ったのか?
・他利用者の優先順位を下げても良かったのか?
・この利用者の家族は現状を理解していたのか?
このように事故が起きた後は結果から考えればいろんなことが出てきます。
なんとでも言えます。
しかし危険やリスクが予見(予測)できたかできなかったかは違います。
しっかりと観察していれば、事故が起きる前に予見することはできたはずです。
<予見>
普段から利用者のことを考え観察し、少しずつの変化をケアプランに反映させる。
ケアはこの繰り返しだと思います。
職員間の連携やコミュニケーションが足りないと気づきがなくなり、結果ケアプランは変わりません。
例えば現場の職員はこの利用者が歩くとは思っていなかったかもしれません。
でも実際は少しでも歩いた訳です。
普段から歩くだけの力が既にあったのか?
観察が必要だったと思います。
またケアマネも退院後の様子は気にするべきだったと思います。
現場に任せていたのかもしれませんが、退院後の状態は日々変わります。
現場との連携やコミュニケーションをとりながらケアが間違っていないのか再検討が必要だったのかもしれません。
そして家族にもこのような時期の危険やリスクは話しておくべきだったと思います。
事故が起きてからでは家族も納得できないでしょう。
骨折した利用者本人にも危険やリスクは話をしておくべきだったと思います。
ちなみに現在この利用者は転んで骨折したことも理解してますし、自力では歩けないのも分かっていますので、トイレの際はコールを鳴らして職員が来るのを待っています。
この対応はその時にもできたはずです。
<原因>
介護に正解はありません。
あるとすればそれは本人にしかわかりません。
でもこうやって事故が起こるといろんなことが見えてきます。
優先順位は無い訳ではありません。
利用者は全員同じではありませんので。
きっとこの時の職員もリスクを考え行動していたと思います。
なので職員が事故の原因ではありません。
あえて言うのであれば、この骨折事故は起こるべくして起きたとしか言いようがありません。
「職員が利用者から離れた」ことがきっかけになっていますが、この言葉はいらないと思います。
<対策>
事故は起きます。
交通事故だって、誰だって起こそうとして起こしている人はいません(例外は除く)。
気をつけていても事故は起きます。
だから、職員がきっかけで起きた事故という結果は残念に思いました。
職員が常にそばにいることができたらきっと起きなかった事故でしょう。
そんなこと言ってたらキリがありません。
もしこの利用者の安全確保をしているうちに、センサー反応があった利用者が転んで骨折した場合にはどのような話を家族にするのでしょうか?
もしくは命に関わることだったらどのように説明するのでしょうか?
優先順位が高い利用者なのになぜすぐに駆け付けなかったのですか?とはならないのでしょうか?
もっと言えば、同時に複数の利用者が一斉に動き出したらどうしたら良いのでしょうか?
そうです。
職員のせいにしていたらキリがないのです。
事故が起こらないように日々対策し、事故が起きた時には対策が未熟だったと反省し、今後の事故が起こらないようにさらに対策する。
そのためにはどうしたら良いか。
ここが重要だと思います。
このことを家族に説明すれば納得するのではないでしょうか。
もちろん軽率な対策なら家族は怒るでしょうけど笑。
<みんなで考える>
利用者は日々変化しています。(良くも悪くも)
そして優先順位やケアプランを考え変更していく。
一人ではできません。
ケアはみんなで統一しなければ意味がありません。
連携やコミュニケーションは大事です。
他職種連携は怠ってはいけません。
考え方も知識もいろんな職員がいればその分増えます。
みんなで介護しましょう。
そして事故があってもみんなで乗り越えていきましょう。
対策がしっかりとされていての事故は仕方ないです。
対策がしっかりされていなくて、その原因を職員のせいにするのはダメだと思います。
対策は決して難しいことではありません。
難しい対策は全員ではできません笑。
みんなができることから始めていきましょう。
そしてできないことはできないとはっきり伝えましょう。
それをみんなが家族も含めて理解することが介護には大事だと思います。
もしかしたら他の施設ならできるかもしれません。
<経験>
事故が起きたからといって自分を責めないでください。
そして自分の経験にしてください。
その経験は他の利用者のケアに活かしましょう。
そうやってみんな成長しています。
事故は誰だって嫌なことです。
最近事故が続くなぁ…なんてこともあります。
そんな時はみんなで話し合って一人で悩まず解決していきましょう。
一つずつ、焦らず。
時には忘れることも必要かもしれませんね。
ピンチの時には必ず誰かが助けてくれます笑。
そんな仲間も大切です。
みんなで介護していきましょう!
そしてなるべく事故が起きませんように。
安全第一。
今日もご覧いただきありがとうございました。
また会いましょう。
継続は力なりと自分に言い聞かせる笑。