お金の裏にあるもの。

こんばんは。

 

やっと休みです。

連勤長かったなぁ笑。

昨日コロナワクチンを接種したので、ちょっと体がだるいです涙。

熱が上がらないだけ、今回は良いかな笑。

今日はせっかくの休みなので、楽しんでいきましょう!

 

 

それでは今日のテーマは「お金の裏にあるもの」について書いてみたいと思います。

 

昨日はショートステイで勤務していました。

 

ある利用者が居室から出てくると、自分を手招きして呼んでいます。

 

この利用者は、認知症が軽度にありますが元気に自立した生活をされている方です。

 

「ご飯は残さず食べる」というのがこの利用者の元気の源のようです笑。

 

<お金が無い>

この利用者の近くに行くと、堰を切ったように話してきました。

 

「明日髪切ることになっているんだけど、お金が無いの」

 

「お父さん(旦那さん)からお金を持ってきてもらわないと」

 

「電話したいけど10円も無いの」

 

確かに髪を切る予定になっていましたので、すでにお金は家族から預かっていました。

 

お金の心配はありませんが、この利用者はお金を預かっていることを理解していません。

 

お金を預かっていることを伝えると、次はこんな話をしてきました。

 

「髪を切りに行った時に買い物するかもしれないから、お金が無いと困るのよ」

 

「私はお金を持ってないから」

 

「お父さんに電話してお金持ってきてもらわないと」

 

自分の勤めている施設には理美容室があります。

 

利用者は髪を切る時にはこの施設に理美容師さんが来てくれます。

 

なので施設から外に出ることはありません。

 

そのことを説明すると、この利用者は次にこんなことを言っています。

 

「家に財布があるからお父さんに電話して持ってきてもらうか、私がタクシーで取りに行きます」

 

どうしてもお金のことが気になっているようです。

 

<解消方法>

この世の中、お金が手元に無いと不安になると思います。

 

お金が無いのに宿泊施設に泊まりに行くようなものです。

 

そしてこの利用者の場合には髪を切ってもらうというイベントまであります。

 

それは不安になりますよね。

 

お金の件で不安になるパターンは多いです。

 

他の認知症の利用者もお金の話になると不安になり落ち着かなくなることがあります。

 

お金を持ってきてもらっても良いのですが、紛失したり誰かに渡したり、とにかくお金はトラブルの原因に繋がるので、貴重品も含めて持ち込みは基本禁止になっています。

 

ではこんな時、どのようにしてお金の不安を解消するか。

 

実は、「お金の裏側にある不安を解消してあげること」です。

 

(ちなみに利用者の状態や性格の問題もありますので、その利用者に合わせた対応をすることが必要です)

 

<本当の不安>

この利用者の場合、なぜお金の不安になったのでしょうか。

 

実は会話の中にその答えは隠されていました。

 

それはまず「帰宅願望」です。

 

そして、お父さん(旦那さん)のことを思い出したのでしょう。

 

会話の中で「お父さん」を連呼しています。

 

旦那さんのことで何かが気になっているようです。

 

そして最後には「タクシーで家に取りに行く」という言葉も出ています。

 

これは自分の見立てになりますが、この利用者は旦那さんのことが気になり家に帰りたくなったのだと思います。

 

そんな時に髪を切ることを思い出し、お金がないことを理由に旦那さんと話がしたかったのだと思います。

 

電話がしたいけど10円も無い。

 

この辺りもお金の話に聞こえますが、実は旦那さんと話がしたかったのだと思います。

 

<家族のチカラ>

そして、この利用者の旦那さんに電話しました。

 

会話の内容までは詳しくは聞き取れませんでしたが、家のことで不安に思っていたことがあったようで、旦那さんから「大丈夫、心配いらない」と伝えられると、半ば諦めている様子も見られましたが、納得されていました。

 

旦那さんの言葉、ありがたいです。

 

そして、何よりも家族のチカラは大きいです!

 

電話を切ると、この利用者はお金のことも言わなくなりました。

 

<裏側にあるもの>

お金が無いのは誰だって不安です。

 

しかし、お金の裏側にある不安を解消することで解決できることもあります。

 

そしてお金の話になる時は、何かその裏があると思います。

 

例えば、お金があればタクシーで帰れるとか、お金があればこの施設から抜け出せるとか、施設に払うお金がないと言いながら実は帰りたいとか、お金の裏側には何かが隠れています。

 

もし、認知症の高齢者がお金の話をしているときは、何かの不安の現れだと思いながら傾聴すると、不安に思っていることが見えてくるかもしれません。

 

認知症の程度や本人の性格や体調などにもよりますので、全てが該当するとは言えませんが、介護をしている方の参考になれば幸いです。

 

<傾聴>

お金は不安の種になります。

 

お金が無いよりはあったほうが良いと思います。

 

しかしトラブルの原因にもなります。

 

特に認知症の利用者は感情を言葉で表現するのが難しいです。

 

そうすると、不安なことにすり替えてお金の話になりやすいです。

 

自分の今までの経験上ですが、お金の話をしてくる利用者は生活が不安定です。

 

病気が進行していたり、帰宅願望が強かったり、施設の生活に馴染めていなかったり、きっと何か不安を抱えています。

 

その裏側にあるものを傾聴して判断することも大事なことです。

 

傾聴って介護の基本ですね笑。

 

そして利用者が何を言いたいのか気づく。

 

気づいたことをみんなで共有して対応していく。

 

でも傾聴は介護する側に余裕がないと気づきができません。

 

余裕を持って介護していきましょう!

 

youtu.be

 

今日もご覧いただきありがとうございました。

また会いましょう。

継続は力なりと自分に言い聞かせる笑。